皆さんこんにちは、このたびレザーレスキューの革博士に就任しました。今後ともよろしくお願いいたします。

私は、東京都府中市で革修理レザーメンテナンス・レザーリペアを行っており、毎日のように出張施工している

キクチに代わりまして、革のこと又施工に関する情報やご提案をするために就任しました。

かなり不定期になるかもしれませんが、末永くよろしくお願いいたします。

これから、革製品に使われている動物・加工の種類・革の仕上げ方法・革の染色についてご紹介します

先ず最初は革製品に使われている動物についてからいきたいと思います。

革製品に使われている動物

一般的に多く使われているのが牛ですので少し詳しく紹介します。

牛革には牛の年齢やオス・メス等の区分により下記の5種類に大きく分かれます。

カーフスキン生後6ヶ月以内の子牛の皮できめが細かく柔らかい。牛革で最も上質。靴・バッグ・ベルト・小物など
キップスキン生後6ヶ月~2年の牛の皮でカーフより厚手で、カーフについで上質。靴・バッグ・ベルト・小物など
カウハイド生後2年くらいのメス牛の皮で厚くて丈夫。靴・バッグ・ベルト・家具・工芸品など
ステアハイド

子牛の頃去勢されたオス牛の成牛の皮。カウハイドより厚手でよく使用される素材。

靴・バッグ・ベルト・家具・自動車のシート・工芸品など

ブルハイド去勢されていないオス牛の皮。厚くて丈夫。靴・バッグ・ベルト・家具・自動車のシート・工芸品など

牛以外の動物

ピッグスキン豚皮特徴は表面に3つつづの穴が開いていて、強く耐久性があります衣料・靴等

ゴートスキン

ヤギ皮感触がソフトで丈夫。子ヤギの皮はキッドスキン靴・バッグ等
シープスキン羊皮薄くて柔らかい。子羊はラムスキンブーツ・衣料な等
カンガルースキンカンガルー皮オーストラリア産で薄くて丈夫でキメが細かく牛革のカーフより高級靴・バッグな等

 これ以外にも爬虫類等の皮もあります。

 ワニ・トカゲ・ヘビ・カメ・オーストリッチ等があります。

 又少しかわったものでは、はらこと呼ばれる牛や羊などの胎児の毛皮といったものもあります。

 このようにいろいろ動物の皮を使って革製品はできています。(現在輸入が禁止されているものもあります)

加工の種類について

  これは十数種類あるのでその中のいくつかをご紹介します。

① 銀つき革

  これは一般的に使用されていて、なめして染色しただけのものでスムースレザーとも呼ばれています。

② スエード

  革の裏面(床面)をサンドペーパーでバフした革で毛足が短くソフトなものほど上質とされる。

③ ヌバック

  これはよくスエードと間違われますが、こちらは革の表面(銀面)をバフしてベルベット状にした革

④ ベロア

  これは基本スエードと同じでスエードよりも荒く毛足が長い革

⑤ 揉み革

  なめした後、もんでシボを付けた革

これ以外にも 【型押し革・エナメル革・セーム革・コードバンなど】 いろいろあります。 

革の仕上げ方法について

 革には大きく分けて3種類の仕上げ方法があります。これを順を追ってご紹介します。

 1. アニリン仕上げ

  これは、簡単に言うと染料で染色・仕上げた革のことです。

  革本来の自然な銀面の模様などを見ることが出来、手触り感や風合い・見た目を

  楽しみたい方にはお勧めですが、保護処理などがほとんど又は全くされていません。

  そのため、とても繊細な取り扱いが必要となってきます。

 2. プロテクト仕上げ

  これは多くの方に所有・使用される最も一般的で実用的な革の仕上げ方法です。

  アニリン仕上げとは異なり、染色した後にTOPコートする事により物性強度を増しています。

  そして、顔料を使用することで、革についたキズやスレ・イタミ等を直し、

  元のきれいな状態に戻すことが出来ます。

  又、汚れもクリーニングすることが出来、こまめに手入れをすれば、

  とても長く使用できる優れた仕上げ方法になります。

 3. 起毛した革の仕上げ

  これは、加工の種類のところでお話しました、スエード・ヌバック・ベロアこれが該当します。

  これらの革は実際にはプロテクトされていませんので、ある意味アニリン仕上げといってもいいかもしれません。

  プロテクト仕上げのように製品化されたものを修理したりするのはほぼ無理です。

  そのためこちらも革製品には多くは使用されておりません。

このように、仕上げ方法によっていろいろと使い分けがなされています。

ちなみに牛革ではプロテクト仕上げされたものが全体の70%以上あるといわれています。

革の染色について

 その理由として大きく2つが上げられます。 1.革そのものを保護する役目 2.見た目のデザイン性です。

 皆様は革に染色されていることはご存知だと思いますが、その理由としては多くの方が上記2の理由のみ

 と思われているのではないでしょうか?

 確かに、アニリン仕上げ (牛革では全体の5%くらい) などはそれに近いかもしれません。

 でも多くの革製品はプロテクト仕上げになっていて、1.の『革そのものを保護する役目』

 これもとても重要な意味を持っています。

 そのためキズ・スレ等で革の染色がなくなり革そのものが表に出てしまった状態が続くと、

 そこに汚れや人の油分が入り込み、黒ずんだり、腐ったりといった大きなトラブルを引き起こすことになります。 

長々といろいろ書きましたが最後までお読みいただきましたありがとうございます。

最後に、一言だけ付け加えさせていただくと、

これをご覧いただいた方は 『革はとても面倒な素材で使い勝ってが悪いのでは』 

と思われえるかもしれませんが、決してそのようなことはありません。

正しいお手入れと・キズやスレなどによるイタミの修理これさえ行っていただければ

革はとても長持ちするす優れた素材です。

皆様もせっかく気に入って買った革製品です。大切に長くお使いいただければと思います。